イソトレチノイン内服
イソトレチノイン内服(薬品名:アクネトレント)について
欧米のニキビ治療ガイドラインで重度のニキビに対する第一選択薬です。日本では厚労省未承認のため保険適応外、全額自己負担となります(医師免許提示による輸入医薬品)。
皮脂の分泌を減らす作用、毛穴のつまりを防ぐ作用があり、ニキビができにくくなります。
治療の流れ
@ いきなり処方はしません。
まず予約にて診察を受けていただきます。内服可能か確認のため採血も実施。
A 1〜2週間後に受診、検査結果に問題なければ10mg30日分を処方。
次回の採血日を予約。
B 開始3週間後に採血(自費検査料2750円)
☞ その1週間後に診察に来ていただきます。
C 開始1ヶ月後に受診、採血結果の説明、症状に応じて20〜30mgに増量。
☞ 増量した場合は、3週間後に採血に来ていただきます。
D 内服開始から3か月後にすべての方の採血をおこないます。
E その後も内服終了までは1ヶ月ごとに受診していただきます。
F 効果が感じられてから2ヶ月くらい継続し、内服終了。
G 再発した場合は、最低3か月以上休薬してから血液検査、問題なければ内服を再開。
注意事項
- 保険適応の治療で効果がなかった方のみ処方します。
- 効果が出るのに数ヶ月かかる場合があります(1ヶ月程度は一時的にニキビが増える場合もあります)。
- 効果には個人差があります。
- 効果が出てもすぐに止めると再発しやすくなります。標準治療期間は約6ヶ月です。
- 妊娠希望の方、授乳中の方、15歳以下の方、他の疾患で治療中の方は処方できません。
- 男女とも内服前1ヶ月から内服終了して3ヶ月後まで避妊してください。胎児の奇形が報告されています。
- 内服開始から内服終了して3ヶ月後まで献血しないでください。
- 成長期の場合、身長が伸びなくなる可能性があります(20歳未満の方は保護者の同意書が必要)。
- 稀に肝臓や腎臓の機能悪化・高脂血症・貧血・高血糖を生じることがあります。
☞ 内服前、内服開始3週間後、3ヶ月後に血液検査を実施します。
服用量を増やした場合もその都度で検査を行ないます。
- 稀ですが重大な精神疾患(うつ・幻覚・幻聴・自傷行為・自殺企図)を生じる場合があります。
- 頭痛・関節痛・吐き気・目のかすみ・ドライアイ・夜間の視力低下など、および皮膚の副作用として皮膚や粘膜(口唇など)の乾燥・抜け毛・薬疹(皮膚や粘膜の赤みやただれ)が起きる場合があります。
☞ 症状が軽度なら1日おきの内服で経過をみますが、症状が重い場合は使用を中止してください。
- テトラサイクリン系抗生物質(ビブラマイシン・ミノサイクリン・ミノマイシン)、ビタミンA内服薬は併用不可。
☞ 他の抗生物質、ビタミン剤、漢方薬、ピル、アレルギー薬、鎮痛剤は併用可能です。
- お肌が敏感になります。刺激の強いケア用品・美容施術は控え、日焼けに注意してください。
- 体調不良の時は服用を控えてください。
[ページトップ ▲]